
副理事長
河西 正司
(一社)甲府青年会議所は1951年の設立から、70年もの間、より豊かな社会を目指し活動を続けてまいりました。その目標に向けての行動は、地域に住む方々の希望となると同時に、心の支えにもなっています。それは、(一社)甲府青年会議所の会員や、地域住民、行政、様々な部類に分けられる方々が、各々に活動を行うのではなく、お互いに共感し、共に活動をすることで成り立っているものであると考えます。
2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の影響は社会に多大な変化を及ぼしました。ソーシャルディスタンスという人と人との距離感は、実際目に見えるものだけでなく、お互いの持つ心の距離も遠ざけるものとなっていると感じています。「with コロナ」と呼ばれる時代となった今、その心の距離はお互いを守りあい、助け合う距離感でもあると考えています。しかしながら、お互いを思いやるその距離感の影響により、希薄となってしまう関係性というものも少なからず存在します。私たちは、人と人との関係性をより鮮明にはっきりとしたものとし、お互いを思いやる気持ちを結束し、それぞれの持つ個の力を収束した事業構築をしてまいります。
この「山の都」には様々な課題があります。そして、その課題は時間の経過とともに新しく生まれていきます。これからの未来を考えたとき、私たち青年会議所のメンバーも、いつかはこの社会を引っ張っていくバトンを次世代に渡す時がきます。今はまだ子どもの青少年が、自らの意思でその様々な課題を見据え、解決に導く力を身に着け、その力を他者と連携させ強固なものとすることにより、この「山の都」の未来はより明るいまちになり、私たちが目指す「明るい豊かな社会」の実現に近づくことができると考えます。
青年会議所は様々な力と可能性を秘めた団体です。それは、各自が持つ能力に起因するものではありますが、その個人の能力を高めると同時に、同じ方向に力を収束することで、想像をはるかに超えた力とすることができる団体です。活動を通じ、お互いがお互いを認める多様性を尊重し、会員同士の心の絆を強く結ぶことで、より団結し、活性化した組織を作ります。
このまちをより良い地域にするには、私たち一人ひとりの考えを統一し、その方向性に向かい行動に移すことが大切です。この先、この「山の都」をさらに輝き続けさせるためにも、お互いに手を取り合い、協力し、(一社)甲府青年会議所がこの地域を先導できるよう力を合わせて活動してまいります。

副理事長
奥山 比以呂
私たち(一社)甲府青年会議所では、活動地域である甲府市、甲斐市、中央市、昭和町の三市一町全体を指して「山の都」と呼んでいます。そして私たちは、2021年度に策定された「総合計画2021」において、目指すべき「山の都」の姿を「郷土への誇りとにぎわいに満ちた、ヒト・モノ・ココロの要衝都市」と定義いたしました。こうして掲げた理想に近づくためには、「山の都」の中だけではなく、外にも目を向け、ヒト・モノ・ココロが行き交う機会を作り出していかなければなりません。
近年(一社)甲府青年会議所は、「山の都」に住み暮らす人々の愛郷心を育み、地域の活力へとつなげる運動を続けてまいりました。2022年度においては、地域住民の愛郷心だけでなく、地域のために自ら行動するための資質、すなわち「シチズンシップ」を醸成してまいります。
そのための大きな機会として、これまで私たちの活動において、これから訪れる機会として語られることも多かった中部横断自動車道の開通があげられます。これによってもたらされる周辺地域との新たな接続を最大限に活用し、地域住民とともに交流人口の停滞に代表される地域課題の解決に取り組むことで、「山の都」に「シチズンシップ」を備える主体的な「市民」を増やしていきます。
そして、地域住民を動かすためには、私たちこそが確かな組織力を持った団体として行動しなければなりません。2022年度スローガン「百打一音」のとおり、会員全員で打ち鳴らす音を地域に響かせることで地域住民を動かすべく、組織力の強化にも取り組んでまいります。これまでの在り方に固執することなく、時代に沿った多様性を尊重する事業の進め方や会議の進め方についても試行錯誤を重ねていく覚悟です。
(一社)甲府青年会議所の組織力をさらに高め、その組織力を活かして「山の都」に対して、また周辺地域に対しても行動を起こしていくことで、活気ある「山の都」の実現に向かって邁進いたします。

専務理事
齋藤 啓文
70年もの長きにわたり、(一社)甲府青年会議所は「山の都」を理想のまちとするための運動を続けてきました。その70年間の歩みは、決して平坦なものではなかったと思います。変わりゆく社会情勢の中、それぞれの時代における地域の課題を見出し、その解決のために行動し続けてきました。また、社会の変化とともに人々の価値観も変わり、組織の在り方も変化し続けています。時代の変化に対応しつつ、地域のニーズに応えてきたからこそ、今日まで(一社)甲府青年会議所が存在するのだと考えます。
これまで(一社)甲府青年会議所では、『夢ある未来を確信できる県都(まち)「山の都」』の実現に向けた中長期計画を策定し、それにのっとり事業を展開してきました。2021年度には、新たな中長期計画として「総合計画2021」を策定しました。2022年度は、その運用の初年度となります。我々の運動が「総合計画2021」にのっとったものになっているか検証するとともに、「総合計画2021」で掲げたビジョンを組織内に浸透させていくことで、これからも地域のニーズに対応した運動を展開できるよう、組織を導いてまいります。
我々の運動を地域や会員へ波及する一番の機会は、毎月行われる例会です。例会には多くの重要な機会が用意されています。その機会は地域や組織だけでなく、会員一人ひとりに対しても大きな影響を与えるものです。その機会一つひとつを大切にし、より多くの会員とより大きな運動を展開できる体制を整えてまいります。
また、(一社)甲府青年会議所の運動を、より効果的で確かなものとするためには、日々の活動環境が整ってないとなりません。時代変化の速度が速くなっているなか、我々の活動もより効率的に、また効果的に行っていく必要があります。当たり前のことを徹底的に行うことで、会員が活動しやすい環境を創り出してまいります。
これからの時代も、(一社)甲府青年会議所が地域から求められる存在であり続けるために、現実を正確に捉えて運動を展開していくことと、時代の変化に対応できる組織づくりをしていきます。また、専務理事として理事長を支えるとともに、組織を一つにまとめ、我々の想いを地域に響かせることができるよう活動に邁進してまいります。